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コラム2018.01.12

ABC理論

ABC理論とは、次のことを指す。

A=AffairsActivating Event)=出来事
B=Belief(ビリーフ)=思い込み、信じ込み
C=Consequence=結果、結果として起きる感情や行動

例えば、出来事(A)として「選手が結果を出さない」とか「選手が監督に対して反発的な態度をとる」という出来事があったとして、その結果(C)、監督は腹を立てたり、怒鳴りつけるという行動に出たとする。

結果として起きた「感情(=腹立ち、怒り)」や「行動(=怒鳴る)」の原因は何だろうか?

監督に聞くと、「原因は、選手が結果を出さないことです」とか「選手がが生意気な態度を取るから、私は腹が立つのです」と言うかもしれない。

しかし、監督の感情や行動の本当の原因は、それらの出来事ではない。例えば同じ出来事に出会っても、腹を立てない監督もいる。

その出来事に対する、監督の「受けとめ方」「考え方」こそが、監督の感情や行動を作っている。そして、監督の「受けとめ方」「考え方」を作り出しているのが、監督のビリーフ(思い込み、信じ込み)である。

出来事(A)を、自分のビリーフ(B)というフィルターを通して受けとめた結果、自分特有の感情や行動パターン(C)が起きるということだ。

これがABC理論。

わかりやすい例でビリーフについて考えてみよう。
ある主婦Aさんの例。

Aさんは、ある朝ゴミを出しに行った。
そこで、ご近所の奥さん(Bさん)に会ったので、「おはようございます」と挨拶をした。ところが、そのBさんは、Aさんを無視して、不機嫌な顔で去っていった。

Aさんは非常に不安になった。「どうしよう!私、嫌われてるんだ!」Aさんは、その日1日過剰な不安とともに過ごした。

そして翌朝、Aさんはゴミを出しに行けなかった。
「また、Bさんに会ったらどうしよう!」と考えると、行けなかったのだ。

ここで、Aさんの感情(過剰な不安)や行動(ゴミを出しに行けない)を作ったのは、近所の奥さん(Bさん)ではないし、その奥さんに無視されたという出来事でもない。その出来事に対する、Aさんの受けとめ方が作ったのだ。そして、Aさんの受けとめ方の素になっているのが、Aさんのビリーフ(信じ込み)である。

Aさんのビリーフを探った結果、一つのビリーフが見つかった。Aさんは、「人に好かれねばならない」と信じていたのだ。このビリーフは、「人に嫌われるべきでない」と言い換える事もできる。

「人に好かれねばならない(人に嫌われるべきでない)」と信じていたので、「人に無視される(人に嫌われる)」という現実に直面した時に、過剰に不安になってしまったたわけだ。

このように、Aさんの持っていた「人に好かれねばならない」というビリーフは、人生で起こりうるいろいろな現実に対応できないことが分かる。

客観的に「人に好かれねばならない」という文章を読むと、その内容が現実的でないし、理にかなってないことも分かってくる。このような非現実的で非合理的な思い込み(ビリーフ)のことを、アルバート・エリス博士は「非合理的ビリーフ」と名づけた。

逆に、健全なビリーフ(合理的ビリーフ)は、「人に好かれるにこしたことはない」という文章になる。どこか、曖昧さ(ファジーさ)があって、融通が利く。この合理的なビリーフを持っている人であれば、「人に好かれるにこしたことはないけど、あら残念、Bさんには嫌われたのかもしれないなー」とその場で健全にがっかりしたり、悲しい気持ちにはなるが、1日じゅう過剰な不安に襲われることもないし、翌日ゴミを出しにいけなくもならない。

「べき」や「ねばならない」という信じ方(ビリーフ)こそが非合理的ビリーフで、人生での悩みや問題などを作り出している。人生では思い通りにならない事や人にたくさん出会うが、それに対して「~であるべき」で解釈しようとすると、パニックしたり、怒りを抑え
きれなかったり、過剰に落ち込んだりする結果になってしまう。

以下に、「  」で挙げるのは、典型的な非合理的ビリーフである。
そのビリーフを持っていると、その下(→)に書いてあるような結果になり陥りやすい。

・「相手を不機嫌にするべきでない」
  いつも相手の機嫌を優先して、自分が我慢をしてしまう。
   NOを言えない。断れない。(ノンアサーティブな生き方)

・「失敗すべきではない」
  失敗を恐れて行動ができない。したがって、成功することもない。

・「私の配偶者は、私の生き方を理解するべきだ」
  いつも配偶者に腹が立つ。なぜなら、実際の配偶者は、そうではな
   いことが多いから。

・「子どもは親に対して従順であるべきだ」
  いつも子どもに腹が立つ。子どもの反抗が許せない。

・「選手は監督の期待に応えねばならない」
  自分の選手が期待に応えないときは腹が立つ。
   また、自分の監督に対しては、期待に応えようと必死になる。
   監督の期待に応えられなかった時は、過剰に落ち込む。

これらの非合理的ビリーフを合理的なビリーフに書き換えることで、感情のコントロールが楽にできるようになり、より主体的な行動が取れるようになる。

日常の様々な場面で、「べき」や「ねばならない」(非合理的ビリーフ)を少しでも、

「できれば・・・の方がいい」や「・・・にこしたことはない」(合理的なビリーフ)に

変えることでストレスのたまらない、リラックスした人生が送れるよう思う。

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